大手IT企業 公共事業推進部門
IT業界×自治体ビジネス:10年後の都市像を構造化し、営業戦略とソリューション開発を加速させた未来シナリオ策定支援
事例概要(リード文)
メルセネールは、大手IT企業の公共事業推進部門に対し、3ヶ月間で「10年後の自治体・都市のあり方」を予測するシナリオプランニングを実施しました。独自のマクロトレンドデータベースと30名以上の有識者インタビューに基づき、5つのメインシナリオを策定。これにより、全国の営業担当者が統一された視座で自治体へアプローチできる体制を構築し、新規提案の採択率向上とソリューション開発の具体化に貢献しました。
クライアントプロフィール
| 業界 | 大手IT・システムインテグレーター(SIer) |
| 企業規模 | 売上高数千億円〜兆円規模 / 全国展開 |
| 支援対象部署 | 公共事業推進部門 / 中長期戦略策定チーム |
| ターゲット自治体 | 全国の中規模自治体(人口50万人以上規模) |
| 支援期間 | 3ヶ月 |
背景・課題
本クライアントは、中長期計画において公共分野での大幅な成長を掲げており、自治体向けソリューションの強化方針は定まっていました。しかし、10年後の自治体がどのような課題に直面し、どのような姿に変容しているかという「未来の解像度」が不足していました。
- ビジョンの欠如: 未来の見立てがないため、注力すべきソリューションの優先順位が不明確。
- 提案力の限界: 顧客(自治体)との対話において、短期的な課題解決に終始し、中長期的なパートナーシップを築くためのストーリーが描けていない。
- ケイパビリティの不足: 未来予測や都市・住民のあり方を構造的に分析する専門知見が社内に不足していた。
支援内容
メルセネールは、単なる予測に留まらず、クライアント企業の強みや文化を理解した上での「実行可能なシナリオ」を以下のプロセスで策定しました。
① マクロトレンドの悉皆調査・分析
メルセネール独自のマクロトレンドデータベースを活用。関係省庁の次期方針、法改正動向、人口動態、技術革新等を網羅的に分析しました。
② 専門家30名以上へのディープインタビュー
都市計画、地方自治、DX、エネルギー、福祉など、多角的な分野の専門家30名以上にインタビューを実施。データだけでは見えない「現場の力学」と「未来の兆し」を抽出しました。
③ 5つのメインシナリオ策定と構造化
未来予測フレームワークを用い、2030年代の自治体の姿を5つのシナリオに集約。各シナリオにおけるステークホルダー(住民・行政・民間企業)の状態と、発生しうる課題仮説を定義しました。
④ ソリューションマッピング
策定した各シナリオに対し、クライアントが保有する技術やサービスを紐付け。10年後に求められる「次世代ソリューション」の仮説を具体化しました。
成果・効果
本プロジェクトを通じて、クライアントは「未来の羅針盤」を手に入れ、以下の成果を得ることができました。
- 営業推進の武器化: 策定した分析結果を「自治体へのディスカッション資料」として活用。アポイント獲得の強力なフックとなり、首長や幹部層との対話機会が飛躍的に増加。
- 戦略の統一: 全国に散らばる営業担当者が、5つのシナリオという共通言語を持つことで、提案の質と方向性が全社レベルで統一された。
- 開発ロードマップの明確化: 10年後の課題仮説から逆算(バックキャスティング)することで、投資すべきソリューション開発計画が具体化。
クライアントの声
「メルセネールを選んだ決め手は、未来予測のフレームワークという確かな手法に加えて、私たちの事業特性や企業文化まで深く理解してくれた点にあります。単なるレポートに終わらず、現場の営業担当者がそのまま使えるレベルまで落とし込まれた成果物は、社内の意識改革にも大きく寄与しました。」(公共事業推進部門 責任者)
担当コンサルタントの視点
本件の核心は、複雑に絡み合うマクロトレンドを、クライアントの「ソリューション」と「企業風土」にどう接続させるかにありました。30名の専門家知見を構造化する際、単なる一般論ではなく、クライアントが持つ強みが最大化されるシナリオを優先的に深掘りしました。メルセネールが持つ官民双方の文脈を理解する専門性が、官民共創の新たなマイルストーンを提示できたと確信しています。